目黒区の終活支援を調べました――「登録制度」はなくても、使える支援はこんなにある

📮 ひらつか葬祭通信 vol.8

📝 約2,500字 / ⏱ 読了目安 約5分

目黒区の終活支援とは? ―「登録制度」はなくても使える支援はこんなにある

これまで「ひらつか葬祭通信」では、世田谷区・港区・品川区・大田区と、城南エリアの終活支援についてご紹介してきました。今回は目黒区です。

目黒区には、大田区の「老いじたく情報登録事業」や港区の「エンディングプラン登録事業」のように、葬儀やお墓、エンディングノートの保管場所などの終活情報をまとめて区へ登録しておく制度は、現在のところありません。

では、目黒区には終活支援がないのでしょうか。調べてみると、そうではありませんでした。

→ 結論:目黒区には終活情報をまとめて預ける登録制度はありませんが、専門相談・人生会議(ACP)・高齢者登録・見守り・緊急通報など、目的ごとの支援が用意されています。
「終活支援がない」のではなく、いくつもの制度に分かれている――これが目黒区の特徴です。
目次

1. 目黒区にも「終活」の相談先があります

目黒区社会福祉協議会が運営する権利擁護センター「めぐろ」では、成年後見制度をはじめ、遺言・相続・財産管理などについて相談することができます。

職員による一般相談のほか、弁護士・司法書士による専門相談も行われており、原則として目黒区民は無料で利用できます。

2026年1月には「終活のすすめ~わたしらしい最期を迎えるために~」という講演会も開催され、葬儀、任意後見制度、エンディングノートなどが取り上げられました。

「終活支援センター」という名称の専用窓口があるわけではありませんが、終活について専門家へ相談できる入口は、目黒区にも用意されています。

2. 「人生会議(ACP)」という備え

目黒区が取り組んでいるものの一つに、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)、いわゆる「人生会議」があります。

人生会議とは、将来、自分で意思を伝えることが難しくなる場合に備えて、これからどのように暮らしたいのか、どのような医療や介護を受けたいのか、人生の最終段階をどのように過ごしたいのかを、ご家族や信頼できる方、医療・介護関係者などとあらかじめ話し合っておく取り組みです。

目黒区では、こうした話し合いのきっかけとして「わたしの思い手帳」を配布するなど、人生の最終段階について考える機会をつくっています。

終活というと「亡くなった後」の準備を思い浮かべますが、
「人生の最後まで、どう生きたいか」を考えておくことも大切な終活の一つです。

3. 一人暮らしなら「ひとりぐらし等高齢者登録」

目黒区で特に知っておきたいのが、「ひとりぐらし等高齢者登録」です。

65歳以上の一人暮らしの方や高齢者のみの世帯などが、氏名・電話番号・緊急連絡先などをあらかじめ区へ登録しておく制度です。

登録しておくことで、緊急時に区や関係機関が対応しやすくなり、必要に応じてほかの見守りサービスにつながることもあります。

ここは、大田区の「老いじたく情報登録事業」と少し違います。

大田区では、緊急連絡先だけでなく、エンディングノートや遺言書の保管場所、お墓の所在地など、終活そのものに関する情報まで登録することができます。

一方、目黒区の「ひとりぐらし等高齢者登録」は、主に日常生活の見守りと緊急時の対応を目的とした制度です。

大田区:「もしもの時に必要な終活情報を登録する」
目黒区:「一人暮らしの方を日常から見守るために登録する」

同じ「登録」という言葉でも、制度の目的が異なります。

4. 電話・訪問・食事で日常を見守る

目黒区では、一人暮らしの高齢者などを対象とした複数の見守りサービスがあります。

代表的なものが「さわやかコール」です。週1回から週3回、自宅へ電話をかけて安否確認を行うもので、費用は無料です。

また「高齢者見守り訪問事業」では、地域の見守りボランティアが定期的に自宅を訪問し、玄関先で話をしたり、外から様子を確認したりします。いつもと違う様子があれば、地域包括支援センターなどにつなげます。

さらに、食事を届ける際に安否確認も行う配食サービスもあります。

特別な「終活」の時間だけで備えるのではなく、普段の暮らしの中で異変に気づく。目黒区では、こうした日常的な見守りが重視されていることが分かります。

5. 24時間対応の非常通報システム

一人暮らしで特に心配なのが、「自宅で倒れた時に、自分で電話をかけられなかったら」という問題です。

目黒区には「非常通報システム」があり、自宅に設置した専用機器からコールセンターへ通報することができます。

コールセンターでは、看護師または保健師の資格を持つスタッフが24時間体制で対応し、緊急の場合には救急車の要請や親族への連絡などにつなげます。

条件に該当する場合には、在宅時の異常を検知する「生活リズムセンサー」を利用することもできます。

ここまで見てくると、目黒区は「亡くなった後の情報登録」よりも、まず今、一人で暮らしている方をどう支えるかという部分に力を入れていることが分かります。

6. 目黒区の特徴 ―制度がないのではなく「分かれている」

城南エリアの終活支援を調べていくと、区によって考え方の違いが見えてきます。

  • 大田区:終活情報の登録
  • 港区:情報登録から終活相談・サポートへ
  • 品川区:社会福祉協議会による見守り・任意後見・遺言作成支援
  • 世田谷区:終活支援センターを中心とした相談・伴走支援
  • 目黒区:終活相談・人生会議・高齢者登録・見守り・緊急対応を、それぞれ別の制度で支援

ですから、「目黒区には終活制度がない」と考えるのは少し違います。

使える制度はかなりある。ただし、自分に必要なものを組み合わせて利用する必要がある。

これが、今回調べてみて感じた目黒区の特徴です。

7. 事前相談で必ず伝えている5つのこと

行政の制度は、「もしもの時に誰につなぐか」「日常をどう見守るか」を支えてくれます。

一方で、実際の葬儀の場面でご家族が困らないためには、その方自身の希望をもう少し具体的に残しておく必要があります。

ひらつか葬祭の事前相談では、次の5項目を必ずお伺いしています。

  • ご安置場所について(ご自宅か、専用の安置施設に預けるか)
  • 遺影写真の候補(1枚に絞り込まなくても大丈夫です。「これもいいな」というものを何枚か見せていただく程度で結構です)
  • 最後にお着せしたいお召し物のご用意(ご本人らしい洋服などがあれば、分かる場所に準備しておくと安心です)
  • 宗教者への事前確認(仏式で「ワンデイ葬儀」をご希望の場合の菩提寺への確認や、カトリックの場合の所属教会など、宗教によって事前に確認しておいた方がよいことがあります)
  • お好きなお花・お色・聖句など(カトリックの方であれば、お好きな聖句〈聖書の言葉〉など、その方らしさが表れるご希望)

例えば「亡くなったら一度自宅へ帰りたい」「この写真を遺影に使ってほしい」「好きだった花を飾ってほしい」という希望は、行政の緊急連絡先登録だけでは伝わりません。

制度を利用することと、ご自身の希望をご家族や信頼できる方に伝えておくこと。この二つを組み合わせることが大切です。

まとめ

目黒区には、大田区や港区のような「終活情報をまとめて区へ預ける制度」は現在のところありません。

しかし、権利擁護センター「めぐろ」での専門相談、人生会議(ACP)、ひとりぐらし等高齢者登録、電話や訪問による安否確認、配食による見守り、24時間対応の非常通報システムなど、利用できる仕組みは数多くあります。

全部を一度に始める必要はありません。

一人暮らしであれば、まず緊急連絡先を整理する。将来の医療が心配なら人生会議について考える。遺言や財産管理が気になれば専門窓口へ相談する。葬儀について分からないことがあれば、元気なうちに葬儀社へ聞いてみる。

終活は、全部を決めることではなく、気になっていることを一つずつ整理していくことから始まります。

目黒区にお住まいの方も、まずはご自身に必要な一つから考えてみてはいかがでしょうか。

権利擁護センター「めぐろ」
目黒区上目黒2-19-15 目黒区総合庁舎1階
電話:03-5768-3964
一般相談:月曜日~金曜日 8:30~17:00
弁護士・司法書士による専門相談:毎週金曜日 13:30~16:30(原則予約制)

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大田区「老いじたく情報登録事業」とは? ―無料で使える”もしもの備え”

📮 ひらつか葬祭通信 vol.7

📝 約2,550字 / ⏱ 読了目安 約5分

大田区「老いじたく情報登録事業」とは? ―無料で使える”もしもの備え”

今回は、大田区が2024年7月から実施している「老いじたく情報登録事業」についてお伝えします。あくまで大田区独自の制度で、対象は大田区に住民登録のある65歳以上の方に限られますが、品川・港・目黒・世田谷など隣接エリアでも今後こうした制度が広がる可能性があり、動きとして知っておいて損はありません。

→ 大田区在住の65歳以上なら、緊急連絡先やエンディングノートの保管場所などを区に無料登録できる制度です。
世田谷区の「えんのつづき」(月額1,000円の見守り・生前契約支援サービス)とは性質が異なり、こちらはあくまで情報を区(福祉管理課)に預け、いざという時に警察・消防・医療機関・区の福祉窓口へ橋渡しする”情報登録・連携”に特化した仕組みです。
目次

1. どんな制度か

大田区に住民登録のある65歳以上の方が対象で、登録料は無料です。ご本人の判断能力が低下している場合などは、成年後見人が代理で申請することもできます。申請は大田区役所8階の福祉管理課窓口、または郵送で受け付けています。登録した情報は、本人が病気や事故で意思表示できなくなった時や死亡時に、登録者があらかじめ指定した方のほか、警察・消防・医療機関・区の福祉関係機関へ区から提供される仕組みです。

2. 登録できる情報の中身

必須項目は、氏名・住所・生年月日、電話番号、緊急連絡先、本籍・筆頭者、かかりつけ医療機関、既往歴・現病歴の6つです。これに加えて、任意項目が6つあり、1項目から登録できます。

任意項目には、リビングウィル(延命治療・終末期医療の意思)の保管場所、エンディングノートの保管場所、任意後見契約の契約先、死後事務委任契約・生前契約の契約先、遺言書の保管場所、お墓の所在地が含まれます。実際の書類の原本を区が預かるのではなく、あくまで「どこにあるか」という保管場所情報の登録という点がポイントです。

3. 他区の類似サービスとの違い

世田谷区が2026年7月に開設した「えんのつづき」は、月額1,000円で見守りや生前契約の相談支援まで伴走してくれる、いわば事業型のサービスです。一方、大田区の「老いじたく情報登録事業」は無料ですが、区が情報を預かり必要な時に関係機関へ橋渡しするだけの”情報の窓口”であり、日常的な見守りや相談支援までは含みません。

品川区にも「あんしんの3点セット」(品川区社会福祉協議会による、見守り訪問・任意後見契約・遺言作成支援のパッケージ、有料)があり、こちらも大田区より踏み込んだ支援型のサービスです。どちらが優れているというより、無料の情報登録型(大田区)と、有料の伴走支援型(世田谷区・品川区)という、性質の異なる制度が城南隣接区でそれぞれ動き始めている、という点に注目しています。

4. 「もしもの時」に備えて

もしもの時によくあるのが、「エンディングノートは書いていたはずなのに、どこにあるか分からない」「かかりつけ医が誰だったか家族が知らない」といった混乱です。これは救急搬送や入院の場面から、葬儀に至るまで一貫して起こりうる問題です。大田区のこの制度は、そうした情報の在り処を区という第三者に登録しておくことで、いざという時に家族や関係機関がスムーズに動けるようにする狙いがあります。

もちろん、遺言書や死後事務委任契約の書類そのものは別途、ご家族や専門家と保管場所を共有しておく必要があります。区の登録はあくまで「保管場所を伝える連絡窓口」であり、内容そのものを保証するものではない点はご留意ください。大田区在住で65歳以上の方はご本人・ご家族での活用をご検討ください。品川・港・目黒・世田谷にお住まいで同様の制度がまだない場合も、エンディングノートの保管場所やかかりつけ医の情報だけは、ご家族と共有しておくことをおすすめします。

5. 事前相談で必ず伝えている5つのこと

こうした区の登録制度は「情報の保管場所」を伝える仕組みですが、実際の葬儀の場面でご家族が困らないためには、もう一段具体的な準備が必要です。ひらつか葬祭の事前相談では、次の5項目を必ずお伺いしています。

  • ご安置場所について(ご自宅か、専用の安置施設に預けるか)
  • 遺影写真の候補(1枚に絞り込まなくても大丈夫です。「これもいいな」というものを何枚か見せていただく程度で結構です)
  • 最後にお着せしたいお召し物のご用意(ひらつか葬祭では、ご年配の方であっても女性のお身体に触れる場面は女性スタッフが対応するよう心がけています)
  • 「ワンデイ葬儀」をご希望の場合の菩提寺への確認(仏式で近年増えている、通夜を行わず葬儀・告別式のみを行う形式です。菩提寺とは、お墓を管理し葬儀の司式・読経を行うお寺のこと。お寺様によっては「通夜がない葬儀はあり得ない」というお考えの方も、昔から一定数いらっしゃいます)
  • お好きなお花・お色・聖句など(カトリックの方であればお好きな聖句〈聖書の言葉〉など、その方らしさが表れるご希望)

区の情報登録と、こうした実務レベルの準備は、いわば両輪です。どこに何があるかが分かっているだけでなく、当日どうしてほしいかまで言葉にしておくことで、ご家族の迷いはぐっと減ります。

まとめ

大田区「老いじたく情報登録事業」は、無料で登録できる分、あくまで「情報の在り処を伝える窓口」にとどまる制度です。それだけで安心せず、書類の中身や当日の希望まで、ご家族や信頼できる相手と言葉にしておくことが、いざという時の混乱を防ぐ一番の備えになります。大田区にお住まいの方は登録を、他区にお住まいの方も情報の共有だけは、ぜひこの機会にご検討ください。

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葬儀社選びは急がなくていい――最初に決めるのは搬送先

📮 ひらつか葬祭通信 vol.6

📝 約2,100字 / ⏱ 読了目安 約4分

亡くなった直後、まず決めるのは「安置先」だけでいい

今回は「大切な方が亡くなった直後、葬儀社まですぐに決めなければならないのか」というテーマについてお伝えします。実際のご相談でも「まず何をすればいいのか分からない」というお声をよくいただくテーマです。

▶ 亡くなった直後に決めなければならないのは「安置先」だけです。
葬儀社選びや葬儀内容の契約は、その場で急いで決める必要はありません。

1. まず決めるのは「安置先」だけ

ご家族が亡くなられた直後、病院などからは比較的早い段階でご遺体の搬送を求められることがあります。まず決めていただきたいのは、故人様にお休みいただく「安置先」です。病院や施設でしばらくお預かりいただける場合は、それはとても有効な選択肢です。慌ただしく次を決めずに済む、落ち着いて考えるための時間をいただけますので、可能であればぜひお願いすることをおすすめします。それが難しい場合は、病院や施設から、ご自宅、または故人様をお預かりいただける安置所へ、ご遺体を搬送する必要があります。ご自宅にお迎えできるようであればご自宅へ、住宅事情などで難しい場合は安置所へ移動していただく形になります。

ここで大切なのは、搬送を依頼した業者に、そのまま全てをお任せしなくても構わないという点です。搬送だけを依頼する場合、死亡診断書はご自身で管理してください。搬送だけを担当した業者にお預けしたままにしてしまうと、後から別の葬儀社に依頼先を変える際、引き継ぎがスムーズにいかないことがあります。また、ご遺体の搬送回数はできるだけ少なくしていただくことで、葬儀費用の負担を抑えることにもつながります。

2. 搬送依頼だけの、確認しておきたいこと

搬送と、葬儀全体の契約は、本来別のものです。搬送だけを依頼する際は、次のような点を確認しておくと安心です。

  • 搬送だけの依頼が可能か
  • 搬送費用と安置費用はいくらか(ドライアイス代を含む)
  • 安置後、葬儀は他の葬儀社に依頼してもよいか
  • 依頼先を他の葬儀社に変える場合、追加の搬送費用やキャンセル料がかかるか
  • 納棺を急ぐ必要はあるか(ご遺体の状態が良ければ、急がなくても問題ありません)

これらを確認しておけば、とりあえず搬送をお願いした葬儀社に、なんとなく全体の依頼まで流れてしまうことを避けられます。事前に依頼する葬儀社をご家族で決めていた場合は別ですが、何も決まっていない状態でしたら、この確認だけは忘れないようにしてください。とくにキャンセル料の中に棺の代金が含まれている場合、金額が高額になりがちです。内訳まで確認しておくと安心です。

もちろん、搬送をお願いした葬儀社にそのまま依頼しても、まったく問題ありません。対応や説明に安心できたのであれば、その葬儀社にお願いするのがいちばんです。ただ、他にどのような選択肢があるかを知っておくことも、納得して決めるためには大切なことだと思います。

臨終の場に立ち会い、看取りを終えたばかりのご家族は、想像以上に心身ともに疲れていらっしゃいます。その状態で、次のようなことを一度に決めていくのは、非常に負担の大きい作業です。

  • どの葬儀社に依頼するか
  • どのような葬儀にするか
  • 誰に連絡するか
  • 費用をどの程度にするか
▶ まずは故人様を安置し、ご家族ご自身も少し休んでから、葬儀について考える。
その順番で問題ありません。頭ではわかっていても、実際には疲れたまま次々と契約まで進めてしまう方が少なくありません。だからこそ、意識してこの順番を守っていただきたいと思います。

3. なぜ「その場で全部決める」のは難しいのか

死別直後は、冷静な判断がしづらい時期でもあります。国民生活センターも、葬儀は死別直後で判断力が落ちている中で契約することが多く、見積金額と実際の請求額が大きく異なるなど、トラブルになりやすい分野だと注意を呼びかけています。悲しみや動揺の中では、費用や契約内容を冷静に比較すること自体が難しくなります。慌てて契約を急ぐより、まずは安置先を決め、落ち着いてから葬儀社や内容を検討していただく方が、結果として納得のいく葬儀につながります。とはいえ、「納得のいく葬儀」を実現すること自体、決して簡単なことではありません。情報を集め、比較し、決めていく作業は、それだけで大きな負担になります。その負担を少しでも軽くできるとすれば、事前のご相談です。

出典:国民生活センター

4. 事前相談の意味

だからこそ、お元気なうちに、いざというときの流れや希望を確認しておく「事前相談」には意味があります。事前相談は、葬儀の内容を決め打ちするためのものではありません。万一のときにご家族が慌てずに済むよう、選択肢と手順をあらかじめ知っておいていただくためのものです。ひらつか葬祭では、搬送や安置についてのご相談だけでも承っております。事前のご相談も無料で承っておりますので、お気軽にお声がけください。

5. まとめ

葬儀社を決めるのが一番でなくても構いません。まずは、ご遺体の安置先を決めていただくこと。それだけで十分です。焦らず、順番に考えていただければと思います。

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品川区社会福祉協議会が「葬儀執行者」になれることをご存じですか

📮 ひらつか葬祭通信 vol.5
📝 約1,800字 / ⏱ 読了目安 約4分

品川区社会福祉協議会が「葬儀執行者」になれることをご存じですか

こんにちは、ひらつか葬祭の平塚です。
「ひらつか葬祭通信」は、日頃お世話になっている皆様へ毎月お届けしている情報通信です。世田谷区・港区と終活支援の仕組みをご紹介してきましたが、今月は品川区にある少し違ったタイプの仕組み、「品川成年後見センター」の中の葬儀に関わる機能をご紹介します。

→ 結論:品川区には「終活支援センター」という名称の窓口はありませんが、成年後見センターの中に、葬儀まで見据えた仕組みがあります

品川区には「終活支援センター」はない、でも……

世田谷区の「終活支援センター」や港区の「終活相談窓口」のような、終活を前面に掲げた専用窓口は、今のところ品川区にはありません。ただし、品川区社会福祉協議会(社協)が運営する「品川成年後見センター」という窓口があり、この中に、実質的に終活・葬儀まで見据えた支援メニューが含まれています。

📝 社協とは:市区町村ごとに設置される非営利の民間団体で、地域福祉の推進を目的とします。行政ではありませんが、多くの自治体から相談事業の運営を委託されており、公共性の高い立場です。

「あんしんの3点セット」の中身

品川成年後見センターには「あんしんの3点セット」と呼ばれる支援メニューがあります。

  1. あんしんサービス契約(見守り)
    月1回ご自宅を訪問し、お元気確認を行います
  2. 任意後見契約
    判断能力が低下したときに備えて、あらかじめ後見人を決めておきます
  3. 公正証書遺言作成支援
    希望する遺言の実現を、作成段階からサポートします

公正証書遺言で「葬儀執行者」を指定できる

この3点セットのうち、私たち葬儀の実務に直結するのが公正証書遺言作成支援です。希望すれば、遺言の中で「葬儀執行者」や「遺言執行者」として品川区社会福祉協議会を指定することも可能とされています。つまり、身寄りがない、あるいは頼れる親族が近くにいないという方でも、遺言という法的な形で、自分が亡くなった後の葬儀の実施主体をあらかじめ決めておける、ということです。

「終活支援センター」という看板こそありませんが、実質的にはかなり踏み込んだ仕組みが用意されている、というのが品川区の実態です。

後見・遺言の仕組みと、葬儀社の事前相談の違い

品川区社協の仕組みは、「誰が」葬儀の手配や費用の支払いを法的に担うか、という土台の部分を決めるものです。一方、私たち葬儀社の事前相談は、その葬儀の「中身」――ご安置場所、遺影写真の候補、お着せしたいお召し物、宗教者への確認事項、お好きなお花やお色など――を具体的に決めていくものです。どちらか一方で完結するものではなく、両方を組み合わせることで、初めて「誰が」「何を」実現するかが明確になります。

事前相談で必ず伝えている5つのこと

ひらつか葬祭の事前相談では、次の5項目を必ずお伺いしています。

  • ご安置場所
    ご自宅か、専用の安置施設に預けるか
  • 遺影写真の候補
    1枚に絞らなくても大丈夫です。「これもいいな」というものを何枚か見せていただく程度で結構です
  • 最後にお着せしたいお召し物のご用意
    ご年配の方であっても、女性のお身体に触れる場面は女性スタッフが対応するよう心がけています
  • 「ワンデイ葬儀」をご希望なら菩提寺への事前確認を
    通夜を行わず告別式のみを行う形式で、仏式で近年増えています。お寺様によっては「通夜がない葬儀はあり得ない」というお考えの方もいらっしゃいます
  • お好きなお花・お色・聖句など
    カトリックの方であればお好きな聖句〈聖書の言葉〉など、その方らしさが表れるご希望

まとめ:入口はどこからでも構わない

「終活」という言葉のイメージから、専用窓口がないと何も準備できないと思われがちですが、品川区のように、成年後見センターという別の入口から実質的な終活支援にたどり着ける場合もあります。入口がどこであれ、「決めておく」ことの価値は変わりません。

ひらつか葬祭では、費用も宗教も問わず、事前のご相談を無料でお受けしています。「まだ元気だけど、少し聞いてみたい」という段階でも、どうぞお気軽にお声がけください。

📍 品川成年後見センター(品川区社会福祉協議会)

電話:03-5718-7174
開所:月曜日〜金曜日 午前9時〜午後5時(祝日・年末年始を除く)

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港区にもある「終活相談窓口」――預託金80万円で何が守られるか

📮 ひらつか葬祭通信 vol.4
📝 約1,900字 / ⏱ 読了目安 約4分

港区にもある「終活相談窓口」――預託金80万円で何が守られるか

こんにちは、ひらつか葬祭の平塚です。
「ひらつか葬祭通信」は、日頃お世話になっている皆様へ毎月お届けしている情報通信です。前号では世田谷区の「終活支援センター」をご紹介しましたが、今月は港区にある同様の仕組み「あんしん未来・終活サポート事業」を取り上げます。

→ 結論:港区には「登録するだけ」の仕組みと、「お金を預けて任せる」仕組みの2段階があります

港区「あんしん未来・終活サポート事業」とは

港区では、区と港区社会福祉協議会(社協)が連携し、「あんしん未来・終活サポート事業」として終活に関する複数の支援メニューを用意しています。窓口は港区社会福祉協議会内の終活相談窓口で、電話でのご相談から始められます。

📝 社協とは:市区町村ごとに設置される非営利の民間団体で、地域福祉の推進を目的とします。行政ではありませんが、多くの自治体から相談事業の運営を委託されており、公共性の高い立場です。

港区の特徴は、いきなり大がかりな契約を結ぶのではなく、「まず登録するだけ」の入口が用意されている点です。

ステップ1:エンディングプラン登録事業(無料)

緊急連絡先や終活に関する情報(延命治療の希望、葬儀に関する希望など)をあらかじめ区に登録しておくと、ご本人が意思表示できなくなった時、またはお亡くなりになった時に、事前に指定した開示先(警察署、消防署、医療機関、親族、友人等)へ区が登録内容を開示してくれる仕組みです。費用はかからず、「まず情報を残しておく」という意味で、心理的なハードルが低い入口になっています。

ステップ2:入院時サポート事業と死後事務(預託金あり)

頼れる身寄りがいない方を対象に、より踏み込んだ支援もあります。入院時サポート事業では、入院手続きの付き添いなどを行います。さらに、港区社会福祉協議会と契約を結ぶことで、預託金(80万円)の範囲内で死後の事務手続きなどを担ってもらえる仕組みも用意されています。

こちらは無料のエンディングプラン登録とは異なり、契約と費用を伴う本格的な支援です。「身寄りがなく将来が不安」という段階になったら、まず社協の窓口に相談してみることをおすすめします。

港区の制度と、葬儀社の事前相談の役割分担

港区の制度は、「身寄りがない・頼れる人がいない」という状況への備えが中心です。一方、私たち葬儀社の事前相談は、ご家族がいらっしゃる方でも「その時」に慌てないための実務的な準備がテーマです。ご安置場所、遺影写真の候補、お着せしたいお召し物、宗教者への確認事項、お好きなお花やお色など、公的制度ではカバーしきれない「その方らしさ」を、あらかじめ言葉にしておくイメージです。

ご家族がいる方でも、身寄りがない方でも、「決めておく」ことの効果は同じです。ご自身の状況に応じて、区の制度と葬儀社の事前相談をどちらも活用いただければと思います。

事前相談で必ず伝えている5つのこと

ひらつか葬祭の事前相談では、次の5項目を必ずお伺いしています。

  • ご安置場所
    ご自宅か、専用の安置施設に預けるか
  • 遺影写真の候補
    1枚に絞らなくても大丈夫です。「これもいいな」というものを何枚か見せていただく程度で結構です
  • 最後にお着せしたいお召し物のご用意
    ご年配の方であっても、女性のお身体に触れる場面は女性スタッフが対応するよう心がけています
  • 「ワンデイ葬儀」をご希望なら菩提寺への事前確認を
    通夜を行わず告別式のみを行う形式で、仏式で近年増えています。お寺様によっては「通夜がない葬儀はあり得ない」というお考えの方もいらっしゃいます
  • お好きなお花・お色・聖句など
    カトリックの方であればお好きな聖句〈聖書の言葉〉など、その方らしさが表れるご希望

まとめ:登録だけでも、まず一歩

「終活」と聞くと、大がかりな契約や高額な費用を想像される方も多いのですが、港区のエンディングプラン登録事業のように、無料で情報を残しておくだけの選択肢もあります。まずはできることから、少しずつで大丈夫です。

ひらつか葬祭では、費用も宗教も問わず、事前のご相談を無料でお受けしています。「まだ元気だけど、少し聞いてみたい」という段階でも、どうぞお気軽にお声がけください。

📍 港区終活相談窓口(港区社会福祉協議会)

電話:03-6230-0283
受付時間:8時30分〜17時15分(土・日・祝日・年末年始を除く)

ひらつか葬祭|東京城南エリア(品川・港・目黒・大田・世田谷)対応
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「家族葬だから安い」その思い込みが、こんなにも高くつく理由

📮 ひらつか葬祭通信 vol.3
📝 約2,000字 / ⏱ 読了目安 約4分

「家族葬だから安い」その思い込みが、こんなにも高くつく理由

こんにちは、ひらつか葬祭の平塚です。
「ひらつか葬祭通信」は、日頃お世話になっている皆様へ毎月お届けしている情報通信です。今月は、国民生活センターが公表した家族葬の相談データをもとに、葬儀費用の内訳について整理します。

→ 結論:「安さ」だけで選ぶと後悔します。契約前に、総額の内訳を書面で必ず確認してください。

なぜ今、この話をするのか

2026年6月3日、国民生活センターが家族葬に関する相談件数を公表しました。2025年度は917件、うち「安さ」への思い込みが原因の相談が52.6%を占め、2019年度の33.2%から年々増加しています。広告の見せ方が先行し、中身の説明が追いついていない現状がうかがえます。

実際にあった相談:広告は50万円、請求は200万円超

公表された事例には、「家族葬50万円」の表示を見て依頼したところ、想定外のプランを勧められ十分な説明のないまま費用が積み重なり、最終的に200万円を超える請求になったケースがありました。広告の30万円プランが実際は80万円になった例も紹介されており、いずれも「含まれるものが思っていたものと違った」ことが原因です。

なぜこんなことが起きるのか

広告価格の多くは「最小構成」の金額です。ドライアイス代、安置料、搬送の距離加算、宗教者へのお礼、飲食・返礼品費などは、表示の時点では見えていません。ご遺族は悲しみと時間の制約の中で、細部を確認する余裕がないまま契約してしまう。これが繰り返し起きている構造だと思います。

葬儀費用は「6つ」に分かれている

もう一つ、知っておいていただきたいことがあります。葬儀にかかる費用は、実は葬儀社への支払いだけではありません。大きく分けると、次の6つに分類されます。

① 葬儀社への支払い費用

葬儀社への支払い費用に含まれる物品一式

祭壇、寝台車、霊柩車、マイクロバス、お棺、遺影写真、ドライアイス、生花、案内看板、ご遺体のケアなど。いわゆる「葬儀社のプラン価格」に含まれているのは、主にこの部分です。

② 式場使用料

式場内観

火葬場併設の式場(桐ケ谷斎場、臨海斎場など)、区民が利用できる区営斎場、寺院が運営する貸式場など、葬儀を執り行う場所そのものの使用料です。

③ お料理など飲食接待費

お寿司の盛り合わせ

通夜料理や飲み物、配膳係の費用。火葬・収骨を終えたあとにいただく精進落としのお料理も、この部分に含まれます。

④ 返礼品

返礼品(お礼状・のし箱・手提げ袋)

お礼状、会葬御礼品、香典返し(当日返し)。会葬者の人数に応じて使用数が変動するため、金額も変わってきます。

⑤ 火葬場費用

火葬炉と骨壺・お清め用品

火葬料、収骨容器、火葬待合室の使用料、火葬中の飲食費などです。

⑥ 宗教者への費用

合掌する施主と宗教者

仏教なら「お布施」、神道なら「祭祀料」、キリスト教なら「献金」。項目や金額は宗教・宗派によって大きく異なります。

※葬儀社では金額を算出できません。菩提寺・教会・神社へ直接ご確認ください。

ここで大事なのは、広告やパッケージ価格として表示されているのは、多くの場合①の部分だけだということです。②〜⑤は式場、火葬場、料理業者など、葬儀社とは別の相手にお支払いいただくことも多く、「セット価格」の中には含まれていないケースが少なくありません。中でも⑥の宗教者への費用は少し性質が異なり、そもそも葬儀社が金額を提示できない項目です。菩提寺や教会、神社と施主様との間で決まるものなので、こちらから「いくらですか」と直接確認していただく必要があります。「思っていたより高くなった」というご相談の裏には、この構造への理解不足が隠れていることが多いと、私自身の経験からも感じています。

契約前に、これだけは確認してください

国民生活センターは消費者に向けて、希望やイメージを葬儀社にきちんと伝えること、契約はご家族お一人だけでなく複数人で進めること、①〜⑤は見積書で項目ごとに確認することを呼びかけています。⑥の宗教者への費用は見積書に出てこないことが多いため、ご依頼になる寺院・教会・神社へご自身で事前に確認しておくことが大切です。不安を感じた場合は、最寄りの消費生活センター、または局番なしの188(消費者ホットライン)にも相談できます。

ひらつか葬祭が最初から見積りを全部見せる理由

同じ調査は、事業者に向けても分かりやすい説明を求めています。ひらつか葬祭では開業当初から、ご依頼をいただく前の段階で①〜⑤の総額の内訳を明細でお見せすることを徹底しています。⑥については金額をお約束することはできませんが、どのタイミングでどなたに確認すればよいかを、必ず事前にご案内しています。分かる部分は最初から全部見せ、分からない部分は「分からない」とはっきりお伝えする。それが、ご遺族に余計な不安を持たせない一番の方法だと感じています。

まとめ:備えは「疑うこと」ではなく「確認すること」

「家族葬だから安いはず」という思い込みは、広告の見せ方が生んでいる面が大きく、ご遺族側だけの落ち度ではありません。葬儀費用は葬儀社への支払いだけでなく、式場・飲食・返礼品・火葬場・宗教者への支払いを含めた6つの積み重ねでできています。中でも宗教者への費用は、ご自身で確認する必要がある項目です。契約前に総額の内訳を書面で確認する、というひと手間が、後悔を防ぐ一番確実な方法です。ご相談の際は、金額に関することもどうぞ遠慮なくお尋ねください。

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世田谷区「終活支援センター」開設に思う、事前準備の大切さ

📮 ひらつか葬祭通信 vol.2
📝 約2,000字 / ⏱ 読了目安 約4分

「まだ生きている親の葬儀」を考えるのは、不謹慎ではありません

こんにちは、ひらつか葬祭の平塚です。
「ひらつか葬祭通信」は、日頃お世話になっている皆様へ毎月お届けしている情報通信です。今月は、先日のご相談で実際に言われた言葉をきっかけに、「生前の葬儀準備」について考えてみたいと思います。

→ 結論:生前の葬儀準備は不謹慎ではなく、遺されるご家族への思いやりです

「気が引ける」というためらいの正体

先日いただいたご相談で、こう言われました。「元気ではないにしても、まだ生きている親の葬儀について考えるなんて、なんだか気が引けて…」。準備すること自体が「早く亡くなってほしい」と願っているように感じてしまう。その気持ちはとてもよく分かりますが、25年以上この仕事をしてきて、その優しさが後になって遺されたご家族を苦しめる場面を何度も見てきました。

準備しないとどうなるか――ある日のカオス

何も準備せず、その場で決めることも可能です。ただ実際は、危篤の連絡から数日眠れないまま迎えるご逝去。その瞬間から、葬儀社選び、親族連絡、宗教者への連絡、死亡届、遺影写真、本籍地の確認、家族葬にするなら誰に連絡するか、口座凍結の不安……次々と判断を迫られます。そこへ「病院指定の葬儀社」を名乗る担当者が近づいてくる一方で、駆けつけた親族が涙を流している。どんなに冷静な方でも、その場は普段通りではいられません。

💡 実務のコツ:「病院指定=提携葬儀社」であって「その病院しか使えない」わけではありません。搬送だけ依頼し、葬儀本体は別の葬儀社に相談することも可能です。この判断だけでも、事前に知っているかどうかで落ち着き方がまったく違います。

制度が動き出した:世田谷区終活支援センター開設

こうした「備えのなさ」への社会的な対応も動き始めています。2026年7月1日、「終活」を総合的に支援する相談拠点として「世田谷区終活支援センター」が開設されました。運営は世田谷区社会福祉協議会(社協)です。

📝 社協とは:市区町村ごとに設置される非営利の民間団体で、地域福祉の推進を目的とします。行政ではありませんが、多くの自治体から相談事業の運営を委託されており、公共性の高い立場です。

背景には、2026年6月に成立した改正社会福祉法もあります。身寄りのない高齢者向けに、社協などが入院手続きから死後の葬儀・家財処分まで担う事業が制度化され、厚労省は民間企業の参入も促す方針です。

「えんのつづき」ってどんな仕組み?

世田谷区終活支援センターの高齢者終身サポート事業が「えんのつづき」です。頼れる身寄りがなく資力が十分でない高齢の方を対象に、入院・入所時の手続き支援や死後事務をサポート。月額利用料は1,000円(税別)で、月1回の電話連絡と半年に1回の自宅訪問による見守りも行われます。対象は単身世帯で子や孫がいない方など一定の条件があり、該当しそうな方はまず区や社協へご相談ください。

制度と葬儀社の事前相談、何が違う?

「えんのつづき」は、身寄りがなく資力の乏しい方の「生活の土台」を支える公的な仕組みです。一方、私たち葬儀社の事前相談は、ご家族がいらっしゃる方でも「その時」に慌てないための実務的な準備がテーマ。公的制度ではカバーしきれない「その方らしさ」を、あらかじめ言葉にしておくイメージです。どちらが優れているという話ではなく、状況に応じて使い分ければよいと思います。

事前相談で必ず伝えている5つのこと

ひらつか葬祭の事前相談では、次の5項目を必ずお伺いしています。

  • ご安置場所
    ご自宅か、専用の安置施設に預けるか
  • 遺影写真の候補
    1枚に絞らなくても大丈夫です。「これもいいな」というものを何枚か見せていただく程度で結構です
  • 最後にお着せしたいお召し物のご用意
    ご年配の方であっても、女性のお身体に触れる場面は女性スタッフが対応するよう心がけています
  • 「ワンデイ葬儀」をご希望なら菩提寺への事前確認を
    通夜を行わず告別式のみを行う形式で、仏式で近年増えています。お寺様によっては「通夜がない葬儀はあり得ない」というお考えの方もいらっしゃいます
  • お好きなお花・お色・聖句など
    カトリックの方であればお好きな聖句〈聖書の言葉〉など、その方らしさが表れるご希望

まとめ:備えは「見捨てる」ことじゃない

生前に葬儀のことを考えるのは、その方の「死」を望むことでは決してありません。むしろ逆で、混乱の中で大切な時間を奪われないための、ご家族への思いやりだと私は考えています。ひらつか葬祭では、費用も宗教も問わず、事前のご相談を無料でお受けしています。「まだ元気だけど、少し聞いてみたい」という段階でも、どうぞお気軽にお声がけください。

📍 世田谷区終活支援センター

所在地:世田谷区成城6-3-10 成城6丁目事務所棟3階
電話:03-6411-3715

※世田谷区以外にお住まいの方へ:品川区・大田区・目黒区などでも同様の終活支援施策が動いているか、現在調査を進めています。分かり次第、本通信でお伝えします。

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東京23区の火葬料金が87,000円に|桐ヶ谷斎場と臨海斎場、城南エリアでの正直な選び方

📮 ひらつか葬祭通信 vol.1

📝 約3,050字  /  ⏰ 読了目安 約7分

こんにちは。ひらつか葬祭の平塚です。月に一度、お葬式にまつわる大切な情報をお届けする「ひらつか葬祭通信」を始めました。記念すべき第1号は、今年4月に変わった火葬料金のお話です。

今年の4月から、東京23区の火葬料金の仕組みが大きく変わりました。ニュースでご覧になった方も多いと思います。今回は制度の変更点をご説明したうえで、ひらつか葬祭としての考え方をはっきりお伝えしたいと思います。

→ 結論:火葬料金は90,000円→87,000円(2026年4月〜)。助成金の対象なら実質60,000円ですが、ひらつか葬祭はその対象外です

何が変わったのか

東京23区内の火葬場9カ所のうち6カ所(桐ヶ谷・代々幡・落合・堀ノ内・町屋・四ツ木)は、東京博善という民間企業の運営です。城南エリアの方に馴染み深い桐ヶ谷斎場もそのひとつです。残りの3カ所は、都営の瑞江葬儀所(江戸川区)、城南5区が共同運営する公営の臨海斎場(大田区)、そして別の民間会社が運営する戸田葬祭場(板橋区)です。つまり23区の火葬の大半を、東京博善の6斎場が担っている構図です。

これまでは「区民葬儀」の火葬券を使うと火葬料を59,600円に抑えられましたが、この取り扱いが2026年3月末で終了しました。4月からは一般料金が9万円から3,000円下がり、一律87,000円になりました。値下げとはいえ、区民葬を使えた方にとっては実質的な値上げです。

その代わりに23区がそろって助成金制度を新設し、条件を満たすと大人27,000円が区から支給されます。実質60,000円となり、従来とほぼ同じ負担になる設計です。

正直にお伝えします ― 助成金には条件があります

ここは包み隠さず書きます。この助成金は、区民葬儀の取扱指定店で葬儀を依頼した場合にのみ受けられる仕組みです。ひらつか葬祭は指定店ではありませんので、当店にご依頼いただいた場合、この助成金の対象にはなりません。

「じゃあ、ひらつかさんに頼むと損なの?」と思われるかもしれません。順を追ってご説明します。

費用の軽減を最優先するなら ― 桐ヶ谷斎場はお勧めしません

港区・品川区・目黒区・大田区・世田谷区にお住まいの方には、5区が共同運営する公営の臨海斎場(大田区)があります。5区の住民(またはご葬儀を主宰する二親等以内のご親族が5区民)であれば、火葬料は44,000円。桐ヶ谷の87,000円のおよそ半額で、骨壺代も含まれています。助成金の手続きも要りません。

火葬場 火葬料(12歳以上)
(参考)改定前の一般料金 90,000円
桐ヶ谷斎場(民営) 87,000円
臨海斎場(公営)城南5区の方 44,000円(骨壺代込み)
臨海斎場(公営)5区以外の方 88,000円

表のとおり、この料金は5区の住民料金です。5区以外の方が臨海斎場を使うと火葬料は88,000円となり、桐ヶ谷と変わりません。つまり臨海斎場の費用メリットは、城南5区の方のためのものです。

ただし「5区の住民」の範囲は、亡くなられた方だけではありません。故人が5区外にお住まいでも、喪主など葬儀を主宰する方(故人の二親等以内のご親族)が5区にお住まいであれば、44,000円の住民料金が適用されます。例えば、地方や他区にお住まいだった親御さんを、品川区在住の息子さんが喪主として送る場合も対象です。

💡 実務のコツ:この場合、5区にお住まいのご親族が死亡届の届出人になっておくと、戸籍抄本などの余計な添付書類を用意せずに済みます。届出人の続柄は火葬許可証に記載されるため、それだけで二親等以内のご親族であることが証明できるからです。届出人がどなたになるかで後の手続きの手間が変わる──こうした段取りは、ご葬儀の一番最初、死亡届を出す前に決まってしまいます。ひらつか葬祭では死亡届の提出代行も行っていますので、最初の段階からご相談いただければ、無駄のない形でお手続きを進められます。

ですから、葬儀費用の軽減を最大の条件とされるなら、当店は迷わず臨海斎場をご提案します。民営火葬場を使って助成金で差額を埋めるより、最初から公営を使うほうが単純で、負担も軽いからです。

今年1月からは臨海斎場の2階に小規模な式場もでき、家族葬にも対応しやすくなりました。

それでも桐ヶ谷斎場のほうが良い場合があります

一方で、25年この仕事をしてきた実感として、費用がすべてではない場面が確かにあります。桐ヶ谷斎場が有利になるのは、例えばこんなときです。

① 日程です。臨海斎場は公営で人気が高く、予約が1週間先まで埋まっていることが珍しくありません。お待たせする日数が延びれば、ご安置の費用(安置料・ドライアイス代)が日ごとに加算されます。火葬料で数万円抑えても、待ち日数で差が縮まる、あるいは逆転することもあります。桐ヶ谷は炉数が多く、日程が組みやすい斎場です。

② 移動の負担です。桐ヶ谷は不動前駅から徒歩圏、五反田・目黒からもすぐの城南の中心にあります。臨海斎場は平和島の先で、バス利用が基本です。ご高齢の参列者が多いお葬式では、この差は小さくありません。

③ 教会からの動線です。高輪教会や田園調布教会でのご葬儀ミサのあと火葬場へ向かう場合、桐ヶ谷のほうが移動が短く、ご遺族と参列者の負担を抑えられます。

④ お式の自由度です。桐ヶ谷斎場は、祭壇を飾ったお部屋でそのままお食事ができます。つまり、伝統ある仏教式などの宗教儀礼に代わり、会食を中心とした無宗教のお別れ会のような形が組めるということです。また、通夜の時間帯にお式と火葬まで行い、火葬の間にご会食いただく「夕刻葬」というプランもあります。お勤めのご親族が集まりやすい夕方に一日で完結できる形で、お仕事を終えてから参列できるため忌引休暇を使わずに行えるのも利点です。これは臨海斎場にはない桐ヶ谷ならではの選択肢です。

運営会社について気にされる方へ

もうひとつ、事前相談で時々ご質問をいただく点ですので、事実関係をお伝えしておきます。

桐ヶ谷斎場などを運営する東京博善の親会社は、東証プライム上場の広済堂ホールディングスです。同社の会長・筆頭株主が中国出身の実業家であることから、近年の火葬料値上げと関連づけて報道やSNSで話題になることがあります。東京博善側は昨年末に記者会見を開き、こうした見方に反論し、料金の根拠を説明しています。

この点をどう受け止めるかは、ご家族それぞれのお考えだと思います。気になる方には、公営の臨海斎場(城南5区運営)という選択肢がありますので、ご相談の際に遠慮なくお聞かせください。

ひらつか葬祭の考え

まとめると、当店の考えはこうです。

  • 費用の軽減が最優先なら、桐ヶ谷斎場(民営)はお勧めしません。臨海斎場をご提案します
  • ただし、日程・お身体の負担・教会からの距離・お式の形によっては、桐ヶ谷のほうが結果的に良いお見送りになることがあります
  • どちらの場合も、火葬料だけでなく総額でご説明します。当店は自社会館を持たず、広告費や大勢の人件費もかけていません。そうした間接コストが葬儀費用に上乗せされない分、総額では自信を持ってご提示できます

火葬場選びは「どこが安いか」だけでなく「どんなお見送りをしたいか」で答えが変わります。ご家族の状況をうかがったうえで、損得も含めて正直にご説明しますので、事前相談(無料)をご利用ください。お電話・LINE・メール、どの方法でも結構です。

ひらつか葬祭 平塚篤史

※本記事の内容は2026年7月時点の情報です。助成金制度の詳細は各区の公式サイトでご確認いただけます。

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