子供のいない夫婦の相続はシンプルとは限らないことを伝えるイメージ。夫婦と家系図を背景に、相続人が10人を超えることもあると案内。

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今回は、子供のいない夫婦の相続についてお伝えします。「うちは子供がいないから、相続はシンプルだろう」——そう思われがちですが、実は法定相続人が10人を超えるケースも珍しくありません。

▶ 子供がいない場合、相続人は配偶者だけでなく「親」、親がいなければ「兄弟姉妹」まで広がります

▶ 兄弟姉妹がすでに亡くなっていると、その子(甥・姪)まで相続人に加わります

▶ 気づけば配偶者+兄弟姉妹+甥姪で、相続人が10人を超えることも珍しくありません

▶ さらに、残された配偶者おひとりが亡くなった時のことまで決めておくと、より安心です

【目次】
1. なぜ「子供なし」だと相続人が増えるのか
2. 甥・姪まで相続人になる「代襲相続」
3. 実務で起きること
4. 遺言があれば、話はシンプルになる
5. 「最後にひとり残った時」まで決めておく
6. まとめ

1. なぜ「子供なし」だと相続人が増えるのか

相続には順番があります。配偶者は常に相続人ですが、子供がいない場合、次に相続人になるのは亡くなった方の「親」です。親もすでに他界していれば、今度は「兄弟姉妹」が相続人になります。

兄弟姉妹が4人、5人いれば、それだけで配偶者と合わせて5〜6人になります。ここまでは、ご本人たちも何となく想像がつくところかもしれません。

2. 甥・姪まで相続人になる「代襲相続」

人数が一気に膨らむのはここからです。兄弟姉妹のうち誰かがすでに亡くなっている場合、その方の子供(つまり甥や姪)が代わりに相続人になります。これを「代襲相続」といいます。

📐 例えば、亡くなった方に兄弟姉妹が3人いた場合

👤 配偶者:1人

👤 存命の兄弟姉妹:2人

👤 亡くなった兄弟の子(甥・姪):3人いれば、合計6人に

一人の兄弟に子供が2〜3人いれば、その一家族だけで人数が増えます。これが何家族分か重なると、配偶者+兄弟姉妹+甥姪で、あっという間に10人を超える計算になるのです。

3. 実務で起きること

遺産の分け方を決める「遺産分割協議」は、相続人全員の合意がなければ成立しません。ここで問題になりやすいのが、普段付き合いのない甥や姪の存在です。

住所も連絡先も分からない、顔も見たことがない——そんな相手を戸籍からたどって探すところから始まることも少なくありません。1人でも連絡がつかない、あるいは協力が得られなければ、手続きはそこで止まってしまいます。

4. 遺言があれば、話はシンプルになる

ここで知っておいていただきたいのが、兄弟姉妹には「遺留分」がないということです。遺留分とは、法律で最低限保障されている取り分のことですが、これは配偶者や子供、親にはあっても、兄弟姉妹にはありません。

つまり、遺言書に「すべて配偶者に相続させる」と書いておけば、兄弟姉妹や甥姪が異議を唱えることはできません。子供のいないご夫婦にとって、遺言は「残されたパートナーを守るための、とても実用的な備え」だと言えます。

5. 「最後にひとり残った時」まで決めておく

ここまでは「どちらかが先に亡くなったとき」の話でした。ですが、本当に考えておきたいのはその先です。一方の配偶者がすべての財産を相続した後、今度はその方おひとりが亡くなったとき、財産は誰のものになるでしょうか。

お子さんがいない以上、今度は残された配偶者ご自身の親・兄弟姉妹・甥姪が相続人になります。つまり、最終的な財産の行き先は、先に亡くなった方の血縁ではなく、後に残った方の血縁に移っていくのです。

これは「二次相続」と呼ばれ、夫婦それぞれが遺言を用意しておくことで、最後まで自分たちの意思で行き先を決めておくことができます。片方だけでなく、双方の遺言をセットで考えておくのが安心です。

6. まとめ

「子供がいないから相続はシンプル」というのは、実は思い込みであることが少なくありません。しかも対策は「どちらかが先に亡くなったとき」だけでなく、「最後にひとり残った時」まで見据えて初めて完成します。ご自身やご家族の構成に、思い当たる部分はありませんでしたか。個別の状況によって対応は変わりますので、心配ごとがあれば早めにご相談ください。

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